[地域]
西ジャワ、パンガレンガン、スカラツ村
[農園]
グラヴファーム
[生産者]
ユギオン・レオナルディ、ルーシー・テジャスクマナ
[標高]
1700m
[品種]
シガラウータン、S795
[生産処理方法]
ドライハル(ウォッシュド)
[ローストレベル]
浅煎り
[テイスト]
レッドアップル、チェリー、レモン、ブラックティー、ブラウンスパイス、ハニー、ジューシー、スムースマウスフィール
*西ジャワのスペシャルティコーヒー生産者
グラヴファームは、ユギオンさんと妻のルーシーさんが中心となり、地域の文化や伝統、自然環境を持続可能なものに、そして発展させることをビジョンに掲げて、自社の農園、そして森林部に暮らすフォレストファーマーらと手を取り合いながらコーヒーを生産しています。西ジャワ、バンドンの南西部シウィディに拠点を構え、2000年に起業したユギオンさん。1年間日本で暮らしていたこともあり、とても親日家です。ビジネスコンサルタントのキャリアを持つ聡明で思慮深いユギオンさんと、常に笑顔で明るく、パワフルで心温かなルーシーさん。自社の農園だけでなく、地域全体のコーヒー産業を盛り上げるために尽力しています。
グラヴファームでは、シウィディ、パンガレンガン、ガルート、タマルグングと4つの地域に9つの農園を持ち、自社農園だけでなく周辺に暮らす生産者のコーヒーづくりを手伝っています。その1つであるスカラツは、パンガレンガンの最も標高の高い1700mに位置する村で、56ヘクタールの自社農園も所有している地域です。国立公園に沿うスカラツ村では、コーヒーの木の植樹・収穫は許可されている一方で、自生する木々の伐採や持ち出しが禁じられており、自生する松やユーカリの木々の隙間を縫うようにコーヒーの木が植樹されています。こうした特異なコーヒー生産環境は自然環境との共生を意味しますが、1Haあたりのコーヒーの生産量は非常に少なく、コーヒー生産のみでの生活は非常に厳しい現状があります。特産品として紅茶の栽培地としても有名ですが、標高の高い山間部においては品質を高めてスペシャルティコーヒーを生産する意義は大きいと言います。
*プラズマプログラム
スカラツ村には52名の生産者が暮らしていますが、このうち50名の生産者がグラヴファームと協力して高品質なコーヒー生産を目指しています。グラヴファームでは、プラズマプログラムと呼ぶ高品質なコーヒーを生産するためのプログラムを用意しており、農技指導やシウィディの本社にある研修施設(Education & Experience Center)での勉強会を行っています。施設には、苗木から樹齢別の木々が用意され、ミルだけでなく、焙煎や抽出までトータルで研修ができる環境を作っており、品質とカップに至るまでのストーリーを学ぶことができます。
農園ではインドネシアで古くから生産されているSigararuntang(シガラウータン)、LINI-S(S-795)の2品種が交互に植え付けられ、50%-50%で生産されています。各々の品種で根の長さや形状が異なる事から、土壌の養分をバランスよく吸収できるように交互に混植をしています。彼らの農園、そして周辺の農家が生産するコーヒーの内、10%ほどがスペシャルティコーヒーとなり、シウィディのウェットミルで生産処理が施されます。
Sigararuntang(シガラウータン):ブルボンとティモールハイブリッドの自然交配種
収穫量が多く、現地語で借金を返済できるという意味
LINI S(S-795):アラビカとリベリカの自然交配種であるS288とケント種の交配で生まれた品種。インドで誕生し、インドネシアでも幅広く生産されてます。
*グラヴファームの生産処理
スペシャルティコーヒーの生産においては、ドライハル(ウォッシュド)を主流とし、ハニープロセスやナチュラルなども実験的に始めています。インドネシア特有のプロセス名としてウェットハル(Wet Hull)とドライハル(Dry Hull)があります。それぞれ収穫後にパルピング・発酵・水洗の工程は同じですが、パーチメントコーヒーの扱いが異なります。
ウェットハルは、パーチメントコーヒーの初期乾燥を行った後に脱殻。その後、生豆の状態で本乾燥を行う水洗式プロセスです。いわゆる伝統的なスマトラ式プロセスを指します。
一方ドライハルは、パーチメントの状態で12.5%まで仕上げ乾燥まで行い、ドライミル工程へ移ります。いわゆるウォッシュドコーヒーですが、現地ではこれをドライハルと呼んでいます。
一般的にドライハルの方が時間を掛けて乾燥される点や乾燥した状態で脱殻されることで損傷や欠点が少ない事、また最新のドライミル設備を使った色差選別などの選別も行える事から高品質とされています。一方で雨や湿度の影響による乾燥速度、そして換金性の良さや農家の生産規模から伝統的なスマトラ式が現在も同国では主流となっています。
グラヴファームでは、2020年にコロンビアから仕入れたPenagosのウェットミルや最新のドライミルの設備も強みの1つで、徹底した品質管理の下でスペシャルティコーヒーの生産に挑戦しています。2022年にインドネシアで初めてCup of Excellenceが開催され、その受賞農園の1つとなったグラヴファーム。絶え間ない努力と信念をもって、コーヒー生産に向き合う注目の農園です。
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